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  • 執筆者の写真Hiroe

殻を破る①


思い込みや先入観、偏見、決めつけ、恐れや心配

ありますか?


本当はやってみたくても、どうせ出来ないと諦めたり

失敗が恥ずかしいからやめておこうと自分で制限をかけてしまうこと

ありますか?




 

2/10のコンサート

わたしにとっては「殻を破る」行動の一つです




殻を破るどころか

「清水の舞台から飛び降りる」くらいな感じです


最後に「二田浩衣クラリネットリサイタル」が開催されたのは2010年。

札幌コンサートホールkitaraの小ホールでした。

もう13年も前の話です。



なぜ

今回このようなコンサートを

開催する運びになったのか

お話しますね





 


わたしは2011年に初めて、練習中に指に違和感を覚え

そこからどんどんコントロールができなくなっていき

医師から「フォーカルジストニア」と診断されました。


そこからありとあらゆる治療をしました。

西洋医学、東洋医学、フェルデンクライスメソッド、アレクサンダーテクニーク、気功・・

片っ端からネットを検索して情報を収集する

けれども目に入ってくるのは

「治療法は確立されていない」

「治らない」

というもの


演奏会の予定は1年後まで入っている

どうしよう、どうしよう

焦りと不安、恐怖


練習していればきっと良くなる

だってこれまで、練習して出来なかったことはなかったもの!


その期待はことごとく裏切られ

症状は悪化の一途をたどる


診断されてから一年後

わたしはついに、ステージ上で全く吹けなくなってしまいました

わたしはステージの上にいるのに

音が何も聞こえてこない


お客様もざわつきます

あれは地獄でした



終演後に

お客様がこっそりわたしのところへやってきて

「ひろえさん、調子悪いんですか・・?」と



「あぁ、もう終わりだ」

そう思いました。


今までずっと隠してきたけれど

ついにお客様に不調が伝わってしまった

どんな気持ちでお客様はこの演奏会に来ていたんだろう

どんな景色を見せてくれるのかと楽しみにしていたことだろう


その期待にわたしはもう応えることはできない




そこから、予定されていた演奏会を全てキャンセルしました


演奏会や楽器店にも行けず

演奏仲間とも会えませんでした

クラリネットの二田浩衣は音楽界から姿を消しました




 


最初の違和感から

ステージに立てなくなるときまでのこの記憶は

今でも色濃く残っています


なにをやってもよくならなかった

ココロもカラダも、もう限界だった

もう2度とあんな思いはしたくない



そんな風に思っていたのに

どうしてまた演奏しようと思ったのか。


長くなったので

次回に続きます→


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