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執筆者の写真Hiroe

自分で決める

更新日:2022年3月24日

カムカムエヴリバディ 見てますか?


NHKの朝ドラ



「ジョーがひろえちゃんと同じ病気だと思う」



お友達が教えてくれました




すごいな

10年前は「フォーカルジストニア」と言っても

分かる人なんていなかった

症状を説明しても理解してもらえなかった



何年か前に民放のゴールデンタイムに

音楽家のジストニアについて特集が組まれていて

それを観た時にも衝撃を受けたけれど


朝ドラにね


すごいよ




「嬉しい」という単純なひと言で

言い表せる気持ちではないのだけれど




病気のことが広く認知されたらな

という想いは常々あります

わたしの発信も

同じ症状で苦しんでいる方の

一筋の光になったらいいな

と思っています





 


わたしは今

10年ぶりにフォーカルジストニアに向き合っています


2011年に診断されてから1年間は

西洋医学、東洋医学、ありとあらゆる治療を試しながら

演奏活動も並行して行っていた



そんな中、ある演奏会終了後に

お客様から「調子が悪いんですか?」と心配そうに聞かれた

張り詰めていたものがプツリと切れ

そこからステージに上がることを止めた




無様な姿をこれ以上晒すことはできなかった

自分の身体をこれほどまで憎いと思ったことはない

だれでもいいから、わたしのこの指と交換してよ

こんな指切り落としてしまいたい、とすら思った

クラリネットが吹けないわたしが大嫌いだった




でもね

長い時間を経て

もう一度クラリネットに向き合っている今

「あのとき、切り落とさなくてよかった」って思うよ、本当に


わたしの理想通りには吹けないけど

強張りは感じるけど

「演奏すること」はできるから




大事な大事なわたしのからだなのに

「いらない」って思っていたことに

今はすごく悲しい気持ち

申し訳ない気持ち



ごめんね

本当に、ごめんなさい




 


わたしはこれまでずっと

【クラリネットが以前のように自由に演奏できること】

を目標としてきた

そこには「だれか、治してよ、お願いだから」っていう

どこか他人事で、他力本願で、他人軸なわたしがいた



今見ているところは

【続けるか止めるかを自分で決めること】


そこには「治すのは自分。やるのは自分」っていう

自覚がある。覚悟がある。



(人生の目的が変わったのかな?)







今ってね、得体の知れないものに支配されてる感覚なの

なんかよく分からないけど、指がいうこと聞かなくなって

吹けなくなっていって

ステージにも上がれなくなった


「止めたくなかったのに病気のせいで止めさせられた」

って思ってる、らしい




自分の人生なのに

このコントロールできていない感

すごくモヤモヤするの




だから今は

「自由に吹けること」はクリアした上で

「その先どうする?」を

わたしが決めたいんだよね




 


「やっぱりクラリネットは一生涯のパートナー♡

クラリネット奏者として活動していきます」


かもしれないし



「もう一通りやったから満足♡今は他に興味のあるものができた♡

クラリネットはもう仕事にしない」


かもしれないし




何を選択するかは、大して重要でない



大事なのは「自分で決めること」



自分で決めたら

自分の足で歩いていけるもの

一歩一歩、踏みしめて

感触を味わいながら

方向も、スピードも、

アクセルもブレーキも

全部自分が決める




それをするために

10年ぶりに向き合いだしたのかな




 


いろんなことを経験させてくれて

いろんなことに挑戦させてくれて

いろんな感情を味わせてくれて


感謝だなぁ




体験できるって

素晴らしい


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